【オランダのサマータイム】ぐっすり眠って気持ちよく目覚めたいのに!オランダで睡眠障害

【オランダのサマータイム】ぐっすり眠って気持ちよく目覚めたいのに!オランダで睡眠障害

(作:Goodwillメンバー/イラストレーター 半田 智穂

オランダで睡眠障害!原因と対策は?

1.3/30は時計の針を進めて!

もうすぐサマータイム。

2025年の欧州は、3月30日の午前1時が午前2時に切り替わります。

私たち日本人にとってなじみの薄い習慣なため、毎年「1時間進むの?戻るの?」「日本との時差は今、何時間だっけ?」と混乱しますが、これは現地人にとっても同じこと。

今でこそスマホやお家の時計など電波時計が多いので不便は少ないかもしれませんが、彼らも昔から”March Forward”(『前に行進しろ』・『3月は進める』)や”Fall Back”(『撤退せよ』・『秋は戻す』)などと語呂合わせのような言い回しを使って時計を進めるのか戻すのか覚えたりもしていました。

そもそも”Daylight saving”とも呼ばれるサマータイムは欧州において、二度の世界大戦や70年代のオイルショックなどのエネルギー危機を節目として、夕方の日照時間を有効活用して電力を節約するために本格的に導入された習慣(上記の語呂合わせに軍隊的な表現が多いのはこのためです)。

現代はLEDの普及などにより本来の意義も薄れ、もう何年も制度の撤廃がさかんに検討されていますが、圏内各国の足並みを揃えるのが難しく今のところまだ続行しています。

2. サマータイムが連れてくる最大の敵、睡眠障害

100年以上の歴史を経てサマータイム制がなお不評な最大の理由は、体内時計が乱れて睡眠や日中の生産性に支障が出るから。
これはオランダで生活する私たち日本人も例外ではありません。

夏は22時過ぎまで明るい(特に子どもの寝てくれなさといったら…)上に日の出も早く、冬は日中に日光を浴びられないからスッキリ目覚められず、体内時計も調整されず…そこにサマータイムの調整が追い打ちをかけるのですから、睡眠のリズムが狂うのも当たり前です。

それに加えて、オランダならではの睡眠の敵も。

コーヒーもビールもおいしいからつい飲みすぎてしまうし、同じく食べ過ぎてしまうフライドポテトで胃がもたれるし、エアコンがないから夏は寝苦しい夜もあるし、お隣さんは何をしているのか夜中までうるさいし…。

そもそも母国ではない外国での生活は緊張やストレスがつきもので、睡眠の質にも影響を及ぼしがちです。

またレアケースではありますが、自転車の漕ぎすぎで夜中にこむら返り、日中に浴びた心ない言葉にイライラして寝付けなかった、などという体験談も。

様々な原因の中で、日照時間や不可避なストレスなどは私たちがコントロールできません。

しかし心身ともに疲れがちな外国暮らしだからこそ、良質な睡眠をとって日々元気を回復することはとても大切です。

睡眠環境を整えるなどできることはたくさんありますが、自力での改善には限界がありますので、様々なサポートも上手に使いましょう(以下のケン先生のコラムもぜひご覧ください)。

もちろん、ホームドクターも力になってくれますよ!

☆私たちGoodwillもサポートできます!
「今すぐ受診するほどではないが対策を知りたい」「医師にどう説明すればいいか」など、ご相談があればいつでもお気軽にGoodwillに無料でお問い合わせください!

キーワードとお役立ちフレーズ
  • sleeping problems(英)…睡眠トラブル
  • Difficulty falling asleep(英)…寝つきが悪い
  • Frequent (middle-of-the-night, early-morning) awakenings(英)…睡眠中にしばしば(夜中、早朝)目が覚める
  • Daytime fatigue(英)…日中の疲労感
  • Snoring(英)…いびき
  • Sleep apnea(英)…睡眠時無呼吸症候群(スリープ・アプニア)
  • Frequent urination at night(英)…夜中の頻尿

“I have trouble falling asleep at night.”
(夜、寝つきが悪いです。)

 “I often wake up in the middle of the night and can’t fall back asleep.”
(夜中に何度も目が覚めて、その後眠れなくなります。)

 “I feel extremely tired during the day, even after a full night’s sleep.”
(夜ずっと寝ても、日中とても疲れを感じます。)

“I wake up feeling unrefreshed, as if I didn’t sleep at all.”
(朝起きても、全然眠った気がしません。)


“Does this medication have a risk of dependency? What are the possible side effects?”
(この薬には依存性のリスクがありますか?副作用にはどのようなものがありますか?)

“Do you have any advice on things I should keep in mind in my daily life?”
(日常生活の中で心掛けることについてアドバイスはありますか)

“How long should I try this medication before coming back to seek further advice?” 
(それをどれくらいやってみてから(まだ治らなかったら)、再診に来るべきですか?)

(文:Goodwillメンバー ウルセム幸子)

Dr.ケンのちょっとセツメイよろしいですか

睡眠障害はオランダにおいて非常に一般的な健康問題です。

オランダに住む人の約3分の1が、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などの睡眠に関連する問題を経験してしており、約15%の人は重度の慢性的な睡眠障害を抱えています。

オランダ保健省のデータによると、女性の方が男性よりも睡眠障害を抱えることが多く、2022年には男性の21%に対して女性の29%が何らかの睡眠障害を訴えています。

睡眠の質は多くの要因によって影響を受けます。
ストレスや長時間労働、不健康な生活習慣、メンタルヘルスの問題、起きている間のスクリーンタイムの多さ、性別や年齢・生活条件などの社会的要因など。

質のよい眠りのためには、健康的な睡眠環境や習慣を整えることが最も大切です。

スムーズに眠りにつき、途中で目覚めることなく、朝はスッキリと元気いっぱいに目覚めるための環境やルーティーンはどのようなものでしょうか。

上質な睡眠のためにできること

🕒睡眠スケジュールを一定に保つ

週末を含み、就寝時間・起床時間を大きく変えず一定に保つことが、 体内時計を整えてくれます。

📱就寝前のスクリーンタイムをひかえる

寝る30~60分前には、スマホ・タブレット・PCなどスクリーンの使用を避けましょう。 スクリーンから出るブルーライトが、睡眠補助ホルモンのメラトニンの分泌を抑制してしまいます。

就寝前の刺激物を避ける

夜間はカフェイン・ニコチン・アルコールなど神経にさわるものの摂取を控えましょう。 カフェインは体内に6時間以上残り、寝つきを悪くする可能性があります。

🏋️定期的に運動を行う

日中、運動をすることで、夜の睡眠の質が向上します(注:ただし激しい運動には覚醒作用があるため、寝る直前の激しい運動は避けましょう)。

🛏️快適な睡眠環境を整える

寝室は少し気温が低く(16~19℃)、暗く、静かなことが理想的です。 必要に応じて遮光カーテンやホワイトノイズ、耳栓などを使ってみましょう。 快適なマットレスと枕も良質な睡眠には不可欠です。

💤リラックスできる就寝前のルーティーンを作る

読書、温かいお風呂、瞑想など、リラックスできるおやすみ前の習慣を取り入れてみましょう。 仕事やメール、激しい議論などのストレスを感じる活動は寝る前は避けます。

🍽️食習慣に注意する

寝る直前の大量の食事、辛い食べ物、重いスナックなどは胃腸に負担をかけて睡眠の質を下げます。夜食を食べたいときは ヨーグルトやバナナなど軽いスナックを選びましょう。

☀️日中に自然光を浴びる

太陽の光は体内時計を調整し、メラトニンの生成を促進してくれます。 特に午前中に最低30分間、日光を浴びるように心掛けましょう(オランダの冬はなかなかお日様が顔を出さないので厳しい日もありますが…)。

市販の睡眠補助剤

上記のような睡眠環境や習慣に加えて、医師の処方なしでドラッグストアで購入できるサプリメントも効果的です。

代表的な市販の睡眠サポートサプリメント:

メラトニンサプリメント

メラトニンは脳の松果体によって生成されるホルモンで、睡眠-覚醒サイクルを調整する役割を果たします。推奨される摂取量は3~5mgです。過剰摂取は副作用を引き起こす可能性がありますので用量を守りましょう。

通常、就寝の30~60分前に服用するのが推奨されていますが、体内の自然なメラトニン分泌は夕方に増加し始めるため、就寝の約4時間前に服用することが効果的な場合もあります。

Valdispert(バルディスパート)

軽い鎮静催眠薬としてドラッグストアで販売しています。

主成分はバレリアン(セイヨウカノコソウ)で、古くヒポクラテスの時代からリラックスや睡眠の質改善のために使われてきたハーブです。

ドキシラミン

主に鎮静作用を持つ抗ヒスタミン剤で、不眠症の治療に使用されます。

短期間の使用では安全制が確認されており、一般的にドラッグストアで買える睡眠補助剤(例:「Droomsap」)に含まれていますが、長期使用には注意が必要です。

副作用として翌日の眠気、長期使用による耐性・依存のリスク、抗コリン作用(口渇、便秘、視界のぼやけ)などがあります。
また他の薬との併用に注意が必要です。

睡眠のお困りごとが続く場合は、ホームドクターや精神科医に相談して専門的なアドバイスを受けることもご検討ください。どう相談すればいいかクリアにイメージできない場合は、いつでも私たちGoodwillにご相談ください!

(文:Goodwill代表 タナカケン)
(訳:Goodwillメンバー ウルセム幸子)

  • 文:Goodwill代表 タナカケン
  • 文・訳:Goodwillメンバー ウルセム幸子
  • イラスト作画:Goodwillメンバー 半田 智穂
  • WEBデザイン・編集:チューリップデザイン
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